9月後半の尾瀬(2011)。
夏の気配は息を潜め、すっかり秋になります。
初霜も訪れ、冬の気配も顔を見せるのが9月の後半です。
今年は紅葉が少し遅く、9月の末になっても例年よりも紅葉が少なかった気がします。
9/8日。
天気はいいですが、すっかり秋の空です。
薄い雲が広くたなびいてます。
中田代の奥の方まで行くと、草紅葉より先駆けて低木の紅葉。
9月前半に先駆けて赤くなるヤマウルシ。
下ノ大堀川から至仏山を眺める。
夏に比べ、穏やかな雰囲気です。
オトギリソウ:オトギリソウ科オトギリソウ属 の実。
さすがに実の色もちょっと毒々しい感じです。
オオニガナ:キク科ニガナ属。
尾瀬でも咲く場所はある程度限られますが、下ノ大堀沿いにはたくさん咲いてます。
秋の気配が漂うころに咲くこの花も、ほとんどしおれかけてました。
セリ科の花。
夏の花でこの時期は終わってる個体も多いですが、数が多いので綺麗に残ってるものも多いです。
遠いのでちょっと見分けづらいすが、ドクゼリでしょうか。
オオバセンキュウにしては葉が小さいし、ミヤマセンキュウにしては切れ込みが少ないのでドクゼリっぽいなと判断。
花のばらけ具合が典型的なドクゼリと違いますが、その辺は花の咲いてからの状態によって変わってきますし。
セリ科は同定が難しいです。
この時期の尾瀬、静かでいいですね。
9月26日。
実りの秋です。
紅葉の進みが少し遅い感じがするのですが、どの植物も実は大量になってる気がします。
なので実を中心に。
ツルリンドウの実。
ツクバネソウの実。
実の時期になって、やっとツクバネソウという名に納得できます。
ユキザサの実。
ブナの実。
今年は成り年で大量です。
こんな綺麗な状態で落ちてるのが苦労もなく見つけられます。
来年、熊騒動が起きるんでしょうけど。
クロモジの実。
ミズキの実。
オオカニコウモリ。
これは実というよりは花穂、綿毛ですね。
ナナカマドの実。
紅葉の前に赤く鈴なりの実が、森を赤く彩ります。
ヒロハツリバナの実。
オオカメノキ。
この地域のブナ林下ではクロモジと並び定番の木です。
オオツリバナの実。
ツルニンジン:キキョウ科
「ツルニンジンの揚げ菓子でございます」というキャッチフレーズでちょっとだけ有名になりましたね。
クロウメモドキの実。
毒性があるそうです。
トチバニンジン:ウコギ科トチバニンジン属。
山ノ鼻、鳩待間の山道には結構多いんですが、尾瀬の植物の紹介などにはあまり載ってませんね。
9月30日。
テンマ沢田代。
このあたりの紅葉はまだまだですが、ヤマドリゼンマイなどはいい色になり始めてます。
ツノハシバミ:カバノキ科ハシバミ属。
この実は目立ちますね。
トリカブトの実。
9月の末ともなると、尾瀬ヶ原は見事な草もみじでした。
赤くなったナガバノモウセンゴケ。
これも草紅葉の一端を担ってるんでしょうか。
低すぎてほとんど目に入らないとは思いますが。