7月の至仏山(2014年)。
山開きからすぐに入ると、まだ咲き始めの高山植物も多いですが、数日待つと色々咲いてきます。
でも待ちすぎるとピークを終わってしまう花も多いですしね。
花の命は短いって感じますね。特に高山植物は活動期間の短さから、咲いている時間も短く入れ替わりが多いですね。
7月初旬。
至仏山の森林限界は高山植物のお花畑に。
ハクサンシャクナゲ(これは鳩待山ノ鼻間ですけど)。
東面登山道。タニウツギ。
尾瀬ヶ原ではだいぶ元気がなくなってきたレンゲツツジも、標高が上がるとシャキっと咲いてます。
ウラジロヨウラク。
ミヤマダイモンジソウ。
イワカガミ。
ハクサンボウフウ。
これが咲き始めるのはもっと後になってからなので、一輪だけ少しツボミが開いてました。
クモマニガナ。
それほど標高が上がる前だったので、原で咲いてるハナニガナかどうか迷いました。
植物の先生に聞きに行って、「葉っぱがロゼット状になっているからクモマニガナでいいでしょう」と教えていただく。
(完全なロゼット状以外に、多少上に葉が付くこともあるそうです)
ツマトリソウ。
尾瀬ヶ原部分に咲いてるのがコツマトリソウ。
だいぶ標高も上がってきて、蛇紋岩の風衝地。
オゼソウ。
本日の目玉とも言うべき、蛇紋岩残存植物。
クモイイカリソウ。
キバナイカリソウの蛇紋岩変形植物。
ヨツバシオガマ。
チングルマ。
殆どは花が散ってましたが、岩陰に綺麗なのが咲いてました。
ハクサンチドリ。
研究見本園辺りには僅かに咲いてますが、基本的はこのくらいの高山で見かけるお花です。
ガクウラジロヨウラク。
ハイマツの花。(雄花)
ここから上がお花畑のメイン。
ジョウシュウアズマギク。
ミヤマアズマギクの蛇紋岩変形種。
まだツボミだけど、シブツアサツキ。
元々はシロウマアサツキの蛇紋岩変形種として至仏で発見されて付けられた名前ですが、
最近のゲノム解析でやっぱり変種扱いは無しでシロウマアサツキに分類するとかなんとか。
科学の進歩って夢が無くなっちゃいますね。
マルバメギ(マルバヘビノボラズ)。
基本種は直立しているのに、蛇紋岩地形で変種して匍匐性になったもの。
ユキワリソウ。
だいぶ上がってきたけど、目に付くのがユキワリソウばかりで中々ハクサンコザクラが出てきません。
山頂を通り過ぎて、小至仏へ向かう稜線上。
強風に耐えるために低木化した木々が密集するコロニー。
その中に一輪だけヒメシャクナゲを発見。
ミツバオウレン。
稜線と小至仏。
西側から、冬は強風と大雪、夏場は湿った霧が多く発生します。
そんな空気中の水分を頼りに咲くホソバヒナウスユキソウ。
蛇紋岩の崩壊部分。ホソバヒナウスユキソウと一緒にタカネシオガマ。
コケモモ。
イブキジャコウソウ。
残念ながら花が咲く前。
スノキ。
オオバスノキでいいんだろうか?
歩きながら撮ったので、実物の葉っぱの大きさとか覚えていないけど写真で見る限りオオバというほど大きくないような気もします。
山域的に考えるとオオバのほうだと思うんですが・・・
よく言われることですけど、アップだけじゃなくて木全体とか周囲も撮影しないと後で判別に困る例ですね。
イワハタザオ。
ベニサラサドウダン。
タカネバラ。
当日、登山道沿い近くで咲いてたのはこの一輪だけでした。
マクロ撮影に失敗してピントが合ってないのに後から気が付いて、撮影し直す為に戻りました。
ウラベニダイモンジソウ。
途中に沢山あったミヤマダイモンジソウの蛇紋岩変形種。
遠くから見てミヤマキンバイかな~と思って近づいて確認してみたらキジムシロ。
小至仏降りてすぐの辺りですが、普通のキジムシロも結構混ざるみたいですね。
シナノキンバイ。
イワイチョウ。
マルバウスゴ。
スノキと見た目似ててややこしいな、と思って図鑑で確認してみたら同じツツジ科スノキ属でした。
岩稜帯から少し東側に入ってきて、植物もだいぶ増えてきました。
ハクサンイチゲ。
谷川岳で見慣れているエチゴキジムシロ。
キジムシロの仲間の中では結構マイナーな存在らしく、高山ではミヤマキンバイと間違えられ、低山ではミツバツチグリと間違えられたりします。
谷川連峰だとこの花が多いので、谷川のガイドはこの手の花を見ると真っ先にエチゴキジムシロの名前が頭に浮かびます。
ツルツゲ。
撮影時は何の花か全く分かりませんでした。
ハクサンコザクラ。
ユキワリソウと区別がややこしいです。
オヤマザワ田代。
ここを過ぎると、鳩待峠への緩やかな尾根に入るので植生ががらりと変わります。
だいたい、鳩待-山ノ鼻間や山小屋周りで見るようなお花になりますね。
タケシマラン。
イワナシ。
コミヤマカタバミ。
ムラサキヤシオ。
シラネオアイ。
ミヤマキンポウゲ。
ノウゴウイチゴ。
タチツボスミレ。
ただ、この至仏山の林道沿いに生えているのは葉脈が見事に赤いものが揃っています。
気になって植物の先生に聞いてみたら、タチツボの一品種としてアカフタチツボスミレとも呼ぶらしいですが、あえて区別しなくても良いとのこと。
なら覚えるのも大変なのでタチツボスミレで済ませてしまいましょう。
ギンリョウソウ。
どの花もそうですが、尾瀬ヶ原に向かうルートに比べると人が少ない為にじっくり撮影できて良いですね。