雨の尾瀬。
関東南部、太平洋側では大雨が心配される今日。
日本海側の尾瀬と言えど、雨と無縁では居られません。
朝からずっと、雨雲レーダーとにらめっこ。
ツアー会社の添乗員さんには、「不適切な雨合羽を着てる人、雨合羽じゃないとウィンドブレーカーを着てる人は参加不可になりますので、バスに乗る前にレインウェアを来て集合してください。持ってなければホテルの売店で購入してもらってください。」と事前に連絡して準備して貰ってました。
奇跡的に、一人として不適切な雨合羽は居ないツアーでした。
同じ旅行会社の団体でも、他コース番号の人達はビニールがっぱや、合羽無しで傘を差してる人も居たので、心配でした。
鳩待峠。
結局今日は2~3mmを中心に、強い時間でも4mm行くかどうか程度でしたが、帰りはこの石段が滝になってました。
木道の傷んでる箇所もだいぶ補習されてるので、転ぶ人は一人も居ませんでした。
かなりゆっくり目に降りたというのもありますが。
雨露で輝くムラサキヤシオ。
ニリンソウ。
雨なので花が閉じてます。
今年導入した滑り止め。
履いてない状態と比べてませんが、効き目は高いと思います。
僅かに雲が切れて、至仏山の裾野と残雪が見えて、お客さん大喜び。
ミズバショウも残っています。
ミズバショウアップ。
帰りの山道でオオカメノキの花。
雨の尾瀬の日は、転んで怪我をする人が続出します。
今シーズンも、雨の日に転んで怪我をしてヘリ搬送が3~4件起きています。
ゆっくり歩くのも大事ですが、しっかりした靴を選ぶことも大事です。
そして、声を大にして言いますが…どんな高級登山靴を履いていても滑る時は絶対に滑ります!!!
ガイドでも転びます。
とにかくゆっくり気を付けて歩くこと、滑り止めの横木を踏むこと、下りは爪先から着くこと、など徹底しましょう。
それと、道に水が流れていると、それを踏みたくなくて高い所を歩こうとする人が居ます。居ると言うか殆どの人がそうです。
しかし、意味がない上に大変危険です。
平地と違って山道なので水はどんどん流れていくから一定以上の深さの水が溜まる箇所は殆どありません。
「靴底の厚さ」程度の水の流れです。
靴の中に水が入ることも有りませんし、水圧はかからないので足を取られることも有りません。
つまり、その流れを踏んでも何も変わらないのです。
「靴に水が染みてくる?」そんな程度で染みてるのなら、普通に雨の力で中が濡れる筈なので、いちいち水を避けるメリットは有りません。
メリットが無いのならデメリットはどうか?
デメリットは有りまくりです。
1:石段の周りの木枠を踏んで歩く→危険です。木枠は丸いので丸太渡りみたいになりますし、濡れてると大変滑ります。丸太の上で足を滑らせて転んだら、他より高いところから落ちる分、怪我のリスクが高まります。
2:高い石の上を歩く→大抵の場合危険です。
他より高い石は「先が尖がっている」か「丸く大きい」が殆どです。階段の様に綺麗な平たい石が周りよりも数段高い、ということは殆ど有りますせん。
細く尖った石の上、丸くつるつるした石の上に足を着くのが危険なのはご理解いただけますでしょうか。
転んだ時に、落ちる高さが増すので危険なのも丸太渡り一緒です。
また、他より高い石は「地面に埋まってない」物も有ります。踏んだら転がるのです。危険かどうか、皆さんで判断してください。
「明らかに水溜りの様に深くなっている所」は他よりかなり低い場所です。そう言うとこなら避ける価値も有りますが、それを避ける為に「他より数段高くそびえたっている石」を踏む必要は全くありません。
「靴底の厚さ程度しかない、薄い水流が流れてる平らな所」を踏めばいいのです。
これは本当に守っていただかないと凄い危ない行為です。
全く一言ではない、今日の一言でした。
でも声を大にして言いたいのです。
松田ガイドからの一言。
2022年6/2月、雨。
尾瀬研究見本園。