鳩待峠から尾瀬ヶ原 2022年6月5日。
個人のお客様の貸し切りで尾瀬ヶ原のガイドでした。
以前、谷川岳の一ノ倉沢ハイキングコースをご案内させていただいたことがあり、楽しかったということで今度は尾瀬をご案内させていただきました。
お子さん二人は尾瀬経験済み、大人二人が初めての尾瀬という珍しい組み合わせです。
夏頃に、お泊り保育で尾瀬に来ている保育園などもあるのですが、そのお泊り保育で子供達だけは来たことがあるようです。
ハウチワカエデの花。
昨日一昨日くらいに見た時は葉がまだ開き切ってませんでしたが、花に続いて葉も展開を始めました。
オオバキスミレ。
山道の部分。
そろそろ散り始める個体も多くなってきました。
エンレイソウも花は後半に入りました。
昨日まではあまり開いてなかったシラネアオイ。
ここは日当たりが良いから早く咲きますが、この後は別の所で咲いてきます。
ヤシャビシャクの花が咲いてました。
巨木の上の方の幹や枝の股の部分にしか咲かないので、この近い位置で見ることは滅多に出来ません。
環境省指定の準絶滅危惧種。
群馬県では絶滅危惧二類。
ここまで峠からの山道。
山の鼻に到着。
キクザキイチゲの花。
かなり数が増えてました。
ミネザクラ。
ここ数日で開花が一気に進みましたが…
この隣の建物の陰になってる株はまだ咲いてません。
ほんとにちょっとした差で開花に差が出ます。
湿原に出て、ショウジョウバカマ。
色が抜けてしまった花が多い中、時折新鮮な花が咲いてます。
開花のばらつきが結構あるのかな、この花。
タテヤマリンドウ。
そらを見ると虹の逆向きみたいなのが出てました。
環水平アークという現象です。
出始めで葉が小さいですが、ナガバノモウセンゴケ。
逆さ燧の池塘。
日帰りプランだと、この辺りで戻ることが多いです。
でも今日は朝から夕方まで、たっぷり時間が有るのでこの先を目指します。
モリアオガエルの卵。
昨日ここを通り過ぎた時に、泡が水の上に浮いてたのでどこかに卵が有るんだろうなって思ってはいたのですが…
木道が混んでいたので、探すことが出来ませんでした。
卵が有った近くにゲンゴロウ。
昨日も同じ位置で同じ種類のゲンゴロウを見ました。
偶然なのか、定位置みたいのが有るのか。
川上川の橋を越えた辺り、ヤチヤナギの花がいっぱい。
あまり綺麗じゃないので喜ぶ人は居ませんけど。
ヒメシャクナゲはツボミから開きかけな感じです。
小学生の低学年のお子さんも居ますが、すいすい歩けるので牛首も抜けて竜宮目指します。
保育園で来た時は、この辺りで他の児童が池に落ちそうになったのを鮮明に覚えてたそうです。
竜宮出口側、イワナが何匹も居ました。
以前に木道脇に有ったリュウキンカの群生がほぼ見られなくなりました。
鹿の食害のせいです。
鹿に食べられづらい木道の真ん中だけ咲き誇ってます。
竜宮小屋で休憩した後に、裏の拠水林へ。
林の出口辺りいニリンソウが咲いてました。
その隣にはサンリンソウっぽい葉も並んでますね。
ややこしい!
こちらは上田代で撮影したサンリンソウ。
下田代に出て、福島県を踏んで戻ります。
シロバナエンレイソウ(ミヤマエンレイソウ)。
竜宮小屋の土台の脇に、何か違和感の有るスミレを見つけて「なんだろう?」と思ってよく見たら、オオバタチツボスミレでした。
咲き掛けで小さかったのと、もうちょっと湿気が豊かな場所に咲くイメージが有ったので最初気づきませんでした。
山小屋の壁ぎわから一本咲いてくるとは、意外にタフな花だなと。
竜宮小屋の前で記念撮影して折り返し。
山小屋が有るってほんと有り難いですね。
コロナでここが休止中の時におトイレが使えなくて大変でした。
帰りに立ち寄った、下ノ大堀川のビューポイント。
山の鼻に戻り、山ノ鼻小屋の前で休憩。
子供たちは、ここでのアイスを楽しみに頑張りました。
トイレの前に、
凄い小さいけど、シャキッと花茎が立ったスミレ。
なんだろこれ…と写真を撮って調べてみたら…トイレ前の環境が良くない場所で頑張って咲いてるオオバタチツボスミレかな。
まだ先始めで小さいせいか、地上茎が無いタイプかと思ってしまいました。
こちらも同じオオバタチツボスミレだと思うのですが、先に歩きながらこっちを見つけて「ミヤマスミレかな?」と思いながら、辺りを見回したらオオバタチツボスミレが並んでたので気づくことが出来ました。
ややこしくなるからトイレの前の落ち葉の中から咲かないでくださいって、スミレに文句を言ってもしょうがないですね。
こっちが正真正銘本物のミヤマスミレ。
ミクニサイシン。
尾瀬の図鑑ではウスバサイシンと書かれてましたが、数年前にこの辺の物は殆どがミクニサイシンだという事になりました。
それでも習慣で、ついウスバサイシンって言ってしまいます。
帰りの山道いてコミヤマカタバミ。
早朝に通った時は蕾がみんな閉じてたので、咲いてる花を探すのが大変でした。
日が陰ると花や葉を閉じるそうですが、葉っぱは朝も昼間も殆ど閉じてない?って思うくらい閉じてる時が多いですね。
『何歳から竜宮に行けますか?』と聞かれることも多いです。
今日は二年生のお子さんも居ましたが、物凄く元気に竜宮まで行ってきました。
数日前のお客さんは、途中で子供が疲れてしまったので引き返しました。
「何歳なら竜宮に行ける」という明確な基準が有るわけでは無くて、その子供の体力による(もしくはお母さんの体力も)としか言えません。
もう一つは、休憩時間がゆっくりと取れること。
今日は朝早い時間から、帰りも特に時間制限は無かった為、休憩時間もゆっくりとれたし子供の足に合わせたペースで歩くことが出来ました。
竜宮を目指すのなら、それに相応しい所要時間って必要ですよね。
松田ガイドからの一言。
2022年6月5日。
鳩待峠-尾瀬ヶ原(竜宮)-鳩待峠。